古民家再生プランニング
新築住宅と違い、構造的に変えられない部分もあり、その事を踏まえてお客様の希望を図面に反映させ、冬は暖かく夏は涼しいと言う住宅の性能と使いやすさなどの機能性を持たせる。既存の間取りは昔の農家に多い田の字型の間取りです。部屋としては大変広いのですが、収納もほとんどなくオープンな間取りでプライベートもありません。お客様のご希望にて、まず玄関を東側に移動し座敷はそのまま利用。リビングやキッチンダイニングは南側の一番日当たりの良い場所に配置。水廻りも位置を替えて広さと収納を確保。各寝室は1階と2階に分けてプライベートを保てる事と、収納をたっぷり確保する事などを考えながらプランを作成。
現代民家の技術を集結させた古民家再生ものがたり
2010年3月のはじめてのご相談から始まった今回の再生プロジェクト。図面や現場の検討に約2ヶ月をかけじっくりと再生プランを作っていく。 そして10月の解体作業から始まった築150年の再生事業。はるか150年前の職人と、現代の職人が時を隔てて会話をするようにひとつひとつの 材料状況を確認しながら、約半年間をかけ古民家がまったく新しい家へとみるみる再生されていく。
解体前の外観
150年の間、部分的に改築されながら何とかここまで耐えてきた。
解体後の裸の骨組み
長い歴史の中で煤(すす)で黒ずんでいるのがわかる。
骨組み内部
昔の家なので基礎はなく石の上に柱が建っている。
小屋裏の木組み
大きな梁が家全体を支えている。これはこのまま再利用される。
基礎の再生
柱の悪い部分は全て処分し新しく家の基礎をつくる。
骨組みの再生
基礎完成後残った家の部分と新設の柱で新しい骨組みをつくる。
土台の再生
外周の骨組みが完成したら内部の土台も新しくする。土台には桧を使用。
屋根の再生
瓦も全部葺き替えして豪雪にも耐える強い屋根にする。
筋交い
柱と柱の間に筋交いを随所に入れ、耐震性を高めている。
土台
土台と残った柱をしっかり固定し動かないようにする。こちらも地震対策。
次世代断熱材
床や壁に次世代の断熱材を入れ、広い日本家屋でも断熱性が保たれる。
小屋組みの梁
小屋組みの梁材の一部は、表に出す事で内装のインテリアとしてもグッド。
天井
綺麗に内部造作され、住むほどにしだいにその家の色をだしていく。
次世代の機能性と快適性を持った古民家を造る
一般的には建て替えした方が良いのでは、と思えるような古民家でも、よく見ると現代の家では不可能な大きな梁や柱がどっしりと佇む姿をみると、 何とかしてそれらの素材を活かして再生できないだろうかと思う。同じ大きさの家を新築した場合の約70%くらいの予算で、現代の生活様式に合致した 新生古民家を造る事は決して不可能な事ではない。新しい命を吹き込まれた古民家は現代の住宅にはない、魅力いっぱいの日本の住まいへと生まれ変わる。
リビングダイニング
リビングダイニングは元の家の梁や柱をインテリアとして活かしている。白と黒を基調にしてモダンな雰囲気のリビングに仕上がった。
大きな曲がり梁
構造上必要で残した大きな曲がり梁。煤で黒ずんでいたので磨きをかけてそのまま利用することで、現代の住まいにはない魅力的なポイントになった。
座敷
唯一、そのまま残した座敷。間取りの変更はないが、床・壁・天井を全てやり直した。壁は漆喰塗りでそのままでも100年は持つでしょう。
座敷の天井部分
座敷の天井部分の筋交いと構造材をあえて表に出し、無垢材のインテリア性を強調した施工。
寝室
小屋裏部屋だった所を寝室にし構造上必要な壁と梁を見せることにより、単調になりがちな部屋の雰囲気にアクセントをつけている。
建てられた方の声
今回の再生計画を色々な業者に相談したが、ほとんど建て替えを勧められ、やはり無理なのかと思っていました。しかし現代民家さんに相談した所、 快く親身になって相談に乗っていただき、その後提案していただいたプランには自分たちの希望が全て反映されていました。 あとは実際の現場がどうなるか心配でありましたが、耐震補強や断熱工事もきっちりやっていただき完成した家を見て、代々続いた歴史ある我が家が 新しく生まれ変わり、やはり民家再生をやって良かったと思うし、何より現代民家さんに出会えたことが本当に良かったです。
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